Google WorkspaceアカウントをThunderbirdに登録する手順【2026年版・OAuth2対応】
本記事は2026年6月時点の情報です。Thunderbird(執筆時点の最新は v149 系)やGoogleの仕様はアップデートが早く、メニュー名や画面の文言が変わる場合があります。実際の画面と異なるときは、各「参考にした記事(公式)」も併せてご確認ください。
会社でGoogle Workspaceのアカウントを発行されたものの、「ブラウザのGmailではなく、使い慣れたThunderbird(サンダーバード)で送受信したい」という方は多いはずです。この記事では、発行済みのGoogle Workspaceアカウントを、メールソフトThunderbirdにステップバイステップで登録する手順を、実際の設定経験とあわせて解説します。
ポイントは、現在のGmail / Google Workspaceは「パスワードによるメールソフト接続」が使えなくなり、OAuth2(=「Googleでログイン」)が必須になっていることです。難しそうに見えますが、最近のThunderbirdは自動で対応してくれるので、流れさえ分かれば数分で完了します。
この記事の内容
はじめに(OAuth2必須・事前準備)
2025年以降、Googleはメールソフトからの接続にユーザー名+パスワード(基本認証)を使えなくしました。IMAP / SMTP / POP いずれも、現在は OAuth2(「Googleでログイン」してアクセスを許可する方式)が必須です。そのため、設定の途中でGoogleのログイン画面が別ウィンドウで開くのが正常な流れになります。
- 用意するもの──発行されたGoogle Workspaceのメールアドレスとパスワード(2段階認証を設定している場合はその手段も)。
- Thunderbirdは最新版を──OAuth2に確実に対応した現行版(執筆時点では v149 系)を 公式サイト から入手してください。古いバージョンは認証でつまずきやすいです。
- 管理者ポリシーに注意──Google Workspaceは、管理者の設定でIMAPアクセスや外部アプリ(OAuth)の利用をブロックしている場合があります。うまくいかないときは管理者に確認します(→ 対処)。
Thunderbirdへの登録手順(ステップバイステップ)
最近のThunderbirdには、再設計された「アカウントハブ」という設定ウィザードがあり、数ステップで登録できます。
STEP1:アカウント追加を開く
- Thunderbirdを起動し、右上のメニュー(≡)→「新しいアカウント」→「既存のメールアカウント」を選びます(初回起動時は自動でアカウントハブが開きます。アカウントハブは Thunderbird 140 以降の新しい設定画面です)。
STEP2:名前とメールアドレスを入力
- お名前(送信時に表示される名前)を入力
- メールアドレスに、発行されたGoogle Workspaceのアドレス(例:
you@会社ドメイン)を入力 - パスワード欄は空のままでも構いません(このあとOAuth2でログインするため)。「続ける」をクリック
STEP3:自動構成を確認して「完了」
- ThunderbirdがGmail / Google Workspaceを自動的に判別し、IMAP・OAuth2の構成を提案します
- 「IMAP(フォルダーとメールをサーバーに保存)」が選ばれていることを確認し、「完了」をクリック
STEP4:「Googleでログイン」(OAuth2)
- 別ウィンドウでGoogleのログイン画面が開きます。Google Workspaceのメールアドレス→パスワードを入力します
- 2段階認証を設定している場合は、スマホ承認やコードでの認証を行います
- 「Thunderbird があなたの Google アカウントへのアクセスをリクエストしています」と表示されたら、内容を確認して「許可」をクリック
STEP5:受信を確認
- 設定が完了し、受信トレイにメールが同期されれば成功です
- テストとして、自分宛にメールを送って送受信できることを確認しましょう
「Googleでログイン」の画面が出るのが正解です。パスワードをThunderbird内に直接入力して終わり、にはなりません。途中でブラウザ風のGoogleログインが開いたら、それがOAuth2認証です。
サーバー設定(IMAP / SMTP)の確認
通常は自動構成で問題ありませんが、手動で確認・設定したい場合は以下の値を使います(認証方式はいずれもOAuth2)。
| 種別 | サーバー名 | ポート | 接続の保護 | 認証方式 |
|---|---|---|---|---|
| 受信(IMAP) | imap.gmail.com | 993 | SSL/TLS | OAuth2 |
| 送信(SMTP) | smtp.gmail.com | 465 | SSL/TLS | OAuth2 |
送信(SMTP)は、ポート587・接続の保護「STARTTLS」でも利用できます。認証方式が「通常のパスワード」になっていると送受信できないので、「OAuth2」になっているか、アカウント設定の「サーバー設定」と「送信(SMTP)サーバー」の両方で確認してください。
GoogleグループのメールアドレスをThunderbirdで使う
「info@会社ドメイン」「support@会社ドメイン」のようなGoogleグループ(共有アドレス/メーリングリスト)を、Thunderbirdで受信・送信したいケースはよくあります。グループは個人アカウントとは別物なので、ポイントを押さえておきましょう。
受信:メンバーなら自分の受信トレイに届く
あなたがそのグループのメンバーで、配信が有効になっていれば、グループ宛のメールはあなたのメールボックスに届き、Thunderbirdの受信トレイにそのまま表示されます。グループ用に別アカウントを追加する必要はありません。仕分けたい場合は、Thunderbird(またはGmail)のフィルター/ラベルでグループ宛メールを振り分けると見やすくなります。
送信:グループアドレスを「差出人」にする
グループのアドレスを差出人にして送るには、2段階の準備が必要です。
準備A:Gmail(Web)でグループアドレスを送信元として追加
- 前提:あなたがグループのメンバーで、グループの投稿権限がメンバーに開かれていること(「オーナー/管理者のみ投稿可」だと送信できません)
- GmailのWeb画面 → 設定(歯車)→「すべての設定を表示」→「アカウント」タブ
- 「名前」欄の「他のメールアドレスを追加」をクリックし、グループアドレスを入力(「エイリアスとして扱う」にチェック)
- 確認メールがグループ宛に届くので、記載のリンク(または確認コード)で承認します
準備B:Thunderbirdに「差出人情報」を追加
- Thunderbird → メニュー(≡)→「アカウント設定」
- 左で対象のGoogle Workspaceアカウントを選び、「差出人情報を管理」をクリック
- 「追加」→ 氏名・メールアドレスにグループアドレス・必要なら署名を入力して「OK」
- メール作成画面で、「差出人」欄からグループアドレスを選択して送信できます
準備Aを飛ばすと送信に失敗します。Gmail側でグループアドレスが「送信元」として承認されていないと、ThunderbirdでFromだけ変えても送れない(または差出人が書き換わる)ことがあります。「投稿権限」「送信元の追加+承認」の2点をまず満たしてください。グループ自体の作り方・権限の考え方は、下記の関連記事も参考にしてください。
うまくいかないときの対処
- パスワードを入れてもログインできない──認証方式をOAuth2に。以前「通常のパスワード」で設定していたなら、いったんアカウントを削除して追加し直すのが確実です。
- 「Googleでログイン」画面が完了しない/繰り返す──「≡ → 設定 → プライバシーとセキュリティ → ウェブコンテンツ」でCookieの保存が有効か確認します(Cookieを無効にしているとOAuth認証を完了できないことがあります)。
- 「このアプリはブロックされました」等で進めない──Google Workspaceの管理者が外部アプリ(OAuth)やIMAPを制限している可能性。管理者に、(1) GmailのIMAPアクセスの許可、(2) サードパーティ製アプリ(OAuth)のアクセス許可を確認してもらってください。
- 受信はできるが送信できない──送信(SMTP)サーバーの認証方式がOAuth2かを確認。グループアドレスでの送信なら前述の準備A(送信元の承認)を確認。
- IMAPのオン/オフが見当たらない──近年のGmailは利用者側のIMAP有効/無効の切り替えが廃止され、基本的に常時有効です。接続できない場合は、利用者設定ではなく組織(管理者)のポリシー側を確認します。
まとめ
- 現在のGoogle WorkspaceはOAuth2(「Googleでログイン」)が必須。設定中にGoogleのログイン画面が開くのが正常
- 最新のThunderbirdならメールアドレスを入れて「完了」→ Googleでログイン → 許可でほぼ自動設定
- 手動値は IMAP: imap.gmail.com / 993 / SSL / OAuth2、SMTP: smtp.gmail.com / 465 / SSL / OAuth2
- Googleグループのアドレスは、受信=メンバー配信で通常受信、送信=Gmailで送信元承認+Thunderbirdに差出人情報を追加
- つまずいたら、OAuth2か/管理者ポリシー(IMAP・外部アプリ)を疑う
※繰り返しになりますが、本記事は2026年6月時点の情報です。画面や手順が変わっている場合は、下記の公式情報をご確認ください。設定がうまくいかない、台数が多い、グループ運用も含めて整えたい、という場合はお気軽にご相談ください。
参考にした記事(公式・有力情報)
- Mozilla Thunderbird ヘルプ:Google メールアカウントの OAuth 2.0 認証への自動変換(Thunderbird公式)
- Mozilla Thunderbird ヘルプ:差出人情報を使用する(Thunderbird公式)
- Google Workspace 管理者 ヘルプ:安全性の低いアプリから OAuth への移行(Google公式)
- Thunderbird 公式サイト(最新版のダウンロード)
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