OneDriveを安全に使い続けるための共有・セキュリティ設定【2026年版・Google Workspace併用も】
本記事は2026年6月時点の情報です。OneDrive/Microsoft 365 の画面表記や共有まわりの仕様は更新されることがあります(後述のとおり2026年にも共有機能の変更が予定されています)。実際の画面と異なる場合は、本文末尾の「参考にした記事(公式)」も併せてご確認ください。
「メールはGoogle Workspaceに切り替えたいけれど、ファイルの保管は使い慣れたOneDriveをこのまま使い続けたい」——これは実際のご相談でもよくいただくご要望です。結論から言うと併用は問題ありません。ただし、その際にいちばん見直しておきたいのがOneDriveの「共有設定」です。共有リンクの作り方ひとつで、社外への情報漏えいリスクは大きく変わります。
この記事では、OneDriveを使い続ける前提で、共有リンクを安全にする具体的な設定、すでに共有してしまったファイルの棚卸し、アカウント自体を守る多要素認証、そしてGoogle Workspaceと併用するときの注意点までを、実務目線でまとめます。
この記事の内容
まず理解する:共有リンクの「範囲」4種類
OneDriveでファイルを共有するとき、リンクの公開範囲(信頼レベル)を選びます。ここがセキュリティの肝です。会社(Microsoft 365)でお使いの場合、おおむね次の4種類が表示されます。
| 範囲 | 誰が開ける? | 安全度の目安 |
|---|---|---|
| リンクを知っている全員 | リンクを入手した人は誰でも(サインイン不要) | 低(社外流出リスク大) |
| 組織内のユーザー | 同じ会社(テナント)にサインインした人だけ | 中 |
| 既存のアクセス権を持つユーザー | すでに権限がある人だけ(新規付与なし) | 中〜高 |
| 特定のユーザー | 指定した相手だけ(サインイン必須) | 高(推奨) |
迷ったら「特定のユーザー」。相手のメールアドレスを指定し、相手にサインインを求めるのが最も安全です。「リンクを知っている全員」は便利ですが、転送・流出すると誰でも開けてしまうため、用途を限って使いましょう。
※個人用OneDriveでは選択肢が「リンクを知っている人」「特定のユーザー」など、プランにより表示が異なります。
安全に共有する具体設定(手順)
共有相手を絞ったら、さらに4つのスイッチでリンクを締めます。
STEP1:共有メニューを開く
- OneDrive上でファイル/フォルダーを右クリック(または「⋯」)→「共有」を選びます。
- 表示されたパネルで、上部のリンク範囲(例:リンクを知っている全員)をクリックすると詳細設定が開きます。
STEP2:範囲と権限を絞る
- 範囲を「特定のユーザー」に変更し、相手のメールアドレスを入力。
- 編集が不要なら「編集可能」をオフ(=閲覧のみ)にします。
STEP3:有効期限・パスワード・ダウンロード禁止
- 有効期限の設定:いつまで開けるかを指定(例:受け渡し後7日など)。
- パスワードの設定:リンクとは別に合言葉をかけ、相手へは別経路で伝える。
- ダウンロードのブロック:閲覧のみで渡す場合に有効化(手元に保存させない)。
- 設定後、「リンクのコピー」または「送信」で共有します。
フォルダーごと共有するときは特に注意。フォルダーの共有設定は中のファイルにも引き継がれます。「とりあえずフォルダー全体を“リンクを知っている全員”で共有」は、想定以上のファイルが社外から見える状態になりがちです。共有は必要なファイル単位・必要な相手だけが基本です。
すでに共有したファイルの棚卸し
「過去に共有したリンクが生きたまま」になっていないかの確認も重要です。
- ファイル/フォルダーを右クリック →「アクセス許可の管理」で、現在誰がアクセスできるかを確認できます。
- 不要になった相手やリンクは、ここから削除・共有停止します。
- OneDrive(Web)の「共有」一覧から、自分が共有しているもの・自分に共有されたものをまとめて見直せます。
- 退職者・取引終了先・古い見積書など、「もう開かれてはいけないもの」から優先して棚卸ししましょう。
アカウントを守る:多要素認証(MFA)
共有設定をどれだけ丁寧にしても、アカウント自体が乗っ取られたら意味がありません。OneDriveを使い続けるなら、ひも付くMicrosoftアカウント(または会社のMicrosoft 365アカウント)の多要素認証(2段階認証)を必ず有効にしてください。
- 個人用:Microsoftアカウントの「セキュリティ」設定から、認証アプリ等で2段階認証を有効化。
- 会社(Microsoft 365):管理者がテナント全体で多要素認証を必須化(条件付きアクセス等)。
- Google Workspaceを併用する場合は、Google側でも2段階認証プロセスを有効化し、両方のアカウントを守るのが鉄則です。
個人用と OneDrive for Business の違い
同じ「OneDrive」でも、個人用と、Microsoft 365に含まれるOneDrive for Businessでは、できる統制が違います。
| 観点 | 個人用OneDrive | OneDrive for Business(Microsoft 365) |
|---|---|---|
| 共有の設定者 | 各自が自分で設定 | 各自+管理者が組織ポリシーを一括設定 |
| 社外共有の制御 | 個人の判断に依存 | 管理者が可否・既定リンク・有効期限を統制可 |
| 監査・履歴 | 限定的 | 監査ログ・バージョン履歴あり |
| データ保管・統制 | 自動 | 管理者が保管場所・バックアップを管理 |
会社として安全に使うなら、各自の共有設定だけでなく、管理センター(SharePoint/OneDrive管理)側の「外部共有」ポリシーもあわせて締めるのが効果的です。「組織のテナントは社外共有を原則オフ、必要な時だけ特定ユーザーで」といった方針を決めておくと、ヒューマンエラーを構造的に防げます。
Google Workspace と併用するときの注意点
OneDrive(ファイル)+ Google Workspace(メール等)の併用は実用的ですが、次の4点を押さえると事故が減ります。
- 二重管理をしない:同じファイルをOneDriveとGoogleドライブの両方で編集すると、版が分岐して混乱します。「このファイルはどちらが正か」を決めましょう。
- システム・オブ・レコードを決める:原則「ファイル=OneDrive、メール=Google Workspace」のように担当を分け、置き場所を統一します。
- 両方でMFAを有効化:入口が2つになる分、両アカウントの多要素認証は必須です。
- 共有範囲のルールを揃える:OneDrive側の「社外共有は特定ユーザーのみ」とGoogle側の共有ポリシーの粒度を揃え、運用をシンプルに保ちます。
将来的に「ファイルもGoogleドライブへ一本化したい」となった場合は、ブラウザでのダウンロード&アップロード、Google公式の移行ガイド、専用の移行ツールなど複数の方法があります。容量や件数が多い場合はご相談ください(実際の移行も承っています)。
2026年の変更点(現時点の注意)
OneDrive/Microsoft 365の共有まわりは継続的にアップデートされています。2026年時点で特に押さえておきたい点:
- 共有の認証方式の見直し:2026年にかけて、外部共有時のワンタイムパスコード(メールに届く確認コード)方式の扱いが変更される動きがあります。社外共有は「特定のユーザー(サインイン必須)」を基本にしておくと、仕様変更の影響を受けにくくなります。
- 共有リンクの既定の有効期限:組織(管理者)の設定によっては、共有リンクに既定の有効期限が自動付与される場合があります。社内ルールとして有効期限を決めておくとよいでしょう。
※具体的な適用日・上限日数は契約プランや管理者設定によって異なります。正確な条件は下記のMicrosoft公式情報、または貴社の管理者にご確認ください。
まとめ
- OneDriveはGoogle Workspaceと併用してOK。鍵は共有設定の見直し。
- 共有は「特定のユーザー」+閲覧のみ+有効期限+パスワード+ダウンロード禁止で締める。
- 既存の共有を棚卸しし、生きたままの公開リンクを止める。
- 両アカウントでMFAを有効化。会社利用なら管理者の組織ポリシーもセットで。
- 併用は二重管理を避け、置き場所を統一。一本化したくなったら移行も可能。
※本記事は2026年6月時点の情報です。仕様や画面が変わっている場合は、下記の公式情報をご確認ください。「自社の共有設定が安全か不安」「管理者ポリシーを締めたい」「いずれGoogleドライブへ移行したい」等は、現状確認からお手伝いします。
参考にした記事(公式・有力情報)
- Microsoft Support:OneDrive でファイルとフォルダーを共有する(Microsoft公式)
- Microsoft Learn:セキュリティ グループによる OneDrive アクセスの制限(Microsoft公式・管理者向け)
- Google Workspace ラーニングセンター:Microsoft OneDrive から Google ドライブに移行する(Google公式)
- HENNGE:OneDrive の最新セキュリティ機能とリスクの分析(セキュリティ解説)
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