ITサポート 2026年07月

小さな会社のホームページ制作、誰に頼む?依頼先の選び方と費用相場

完成したホームページをノートパソコンで見ながら、安心した表情で相談している小さな会社の経営者

日頃ITサポートの現場でお客様とお話ししていると、メールやPCの相談のついでに「実はホームページも作りたい(作り直したい)んだけど、誰にどう頼めばいいのか分からなくて…」というご相談をいただくことが本当に多いです。

「相場が分からないから、高いのか安いのか判断できない」「よく分からないまま契約して、ぼったくられたらどうしよう」「作ったはいいけど、その後どうすればいいの?」──そんな不安、よく分かります。この記事では、現場で相談を受けてきた実感をもとに、依頼先の選択肢と費用の目安、発注前に決めておくと失敗しにくいことをまとめてみました。

ホームページの依頼先は大きく4つ

「ホームページを作りたい」と思ったとき、頼み先の選択肢は大きく分けて4つあります。どれが正解ということはなくて、会社の状況や目的によって向き不向きが変わってくる、というのが現場で見てきた実感です。

① 制作会社に依頼する

デザイナーやエンジニアがチームで対応してくれるので、仕上がりの安定感は一番です。会社の顔としてしっかりしたサイトを作りたい、採用にも使いたい、といった場合に向いています。その分費用は高めで、打ち合わせや確認のやりとりもそれなりに発生します。「そこまで大きなサイトはいらないんだけど…」という小さな会社だと、少しオーバースペックになることもあります。

② フリーランス・副業エンジニアに依頼する

クラウドソーシング(仕事のマッチングサイト)などで個人に直接依頼する方法です。制作会社より費用を抑えやすく、小回りが利くのが魅力です。一方で、腕前や対応の丁寧さは人によって差が大きいので、実績や評価をよく見て選ぶことが大切です。IT周りの困りごとを個人にスポットで頼むときの選び方は、「情シスいない問題」を解決!単発スポットで頼めるIT相談先と費用相場でも詳しく紹介しています。

③ ノーコードツールで自作する

Wix、Jimdo、STUDIO、ペライチといった「プログラミング不要でホームページが作れるサービス」を使って、自分で作る方法です。費用は月額無料〜数千円程度と一番安く、思い立ったその日に始められます。ただし、デザインを整えたり文章を考えたりする時間はしっかりかかるので、「お金の代わりに自分の時間を使う」選択肢だと考えておくとよいと思います。本業が忙しい時期に始めると、途中で止まってしまいがちです。

④ 知人・知り合いに頼む

「知り合いにパソコンに詳しい人がいるから」と頼むケースも意外と多いです。安く(時には無料で)作ってもらえる反面、現場ではこのパターンのご相談が一番多かったりします。「作ってくれた知人と疎遠になって、直したくても直せない」「どこで契約しているのか誰も分からない」という状態になりやすいんです。頼むこと自体は悪くないのですが、後述する「ドメインやサーバーの管理情報」だけは必ず共有してもらっておくと安心です。

費用相場の目安を比べてみました

「で、結局いくらかかるの?」というのが一番気になるところだと思います。よくご相談いただく小規模なサイト(会社紹介+サービス紹介+お問い合わせ程度、5〜10ページ規模)を想定した、一般的な目安がこちらです。

依頼先 初期費用の目安 特徴
制作会社 30万〜100万円超 仕上がりが安定。デザインや撮影込みだと高くなりやすい
フリーランス・副業 10万〜30万円程度 費用を抑えやすいが、人によって差が大きい
ノーコードで自作 月額0〜数千円+自分の作業時間 一番安いが、作る時間と手間は自分持ち

注意していただきたいのは、この金額はあくまで一般的な目安だということです。ページ数、デザインへのこだわり、文章や写真を誰が用意するか、予約や買い物の機能を付けるか──といった内容次第で、金額は大きく変わります。同じ「ホームページ制作」でも、見積もりが数倍違うことは普通にあります。

「一式◯◯万円」だけの見積もりには注意

現場でトラブルのご相談を受けるとき、よくあるのが「一式◯◯万円」としか書かれていない見積もりです。何ページ作るのか、文章は誰が書くのか、写真は撮ってくれるのか、公開後の修正は含まれるのか──が分からないまま契約すると、後から「それは別料金です」となりがちです。見積もりをもらったら、内訳を確認する(分からなければ質問する)ことをおすすめします。きちんとした依頼先なら、嫌がらずに説明してくれるはずです。

テーブルを囲んで、ホームページの依頼先について資料を見ながら打ち合わせをしている日本人ビジネスパーソンたち

発注前に決めておくと失敗しない5つのこと

「作ってから困った」というご相談を受けるたびに感じるのは、つまずきの原因の多くは作る前に決めていなかったことにある、ということです。発注前に次の5つを整理しておくと、見積もりの精度も上がりますし、後悔しにくくなります。

1. 目的をひとことで言えるようにしておく

「新しいお客様を集めたい」のか、「名刺代わりに、会社の信用のために持っておきたい」のか。目的によって、必要なページ数も、かけるべき費用もまったく変わってきます。集客が目的なら記事やお知らせを増やしていく前提の作りに、名刺代わりなら小さくシンプルに──というように、依頼先への伝え方も変わります。

2. 公開後の更新を誰がやるか決めておく

お知らせの追加や写真の差し替えを自社でやりたいのか、毎回依頼先にお願いするのか。ここを決めずに作ると、「ちょっとした修正のたびに数千円〜数万円かかる」ことになりがちです。自社で更新したい場合は、契約前に「ここは自分たちで更新できる形にしてほしい」と伝えておくと安心です。

3. ドメインとサーバーの名義は自社にする(これが一番大事です)

ドメイン・サーバーの契約名義は必ず自社に

ドメイン(ホームページの住所にあたるもの)とサーバー(ホームページのデータを置く場所)の契約が制作会社や知人の名義になっていて、解約や引っ越しのときに困る──という実例を、現場で本当にたくさん見てきました。制作会社と疎遠になった、担当者と連絡が取れない、廃業してしまった。そうなると、自社のホームページなのに自分たちでは何もできません。ドメインはホームページだけでなく会社のメールアドレスにも使われることが多いので、名義が他人にあると、メールの引っ越しをしたいときにも身動きが取れなくなります(詳しくはレンタルサーバーのメールをGoogle Workspaceへ移行する方法もどうぞ)。契約は自社名義にして、管理画面のログイン情報を自社で保管する。これだけは譲らないでください。

4. 公開後の月額費用を確認しておく

ホームページは作って終わりではなく、公開後もサーバー代・ドメイン代(あわせて月額数百円〜数千円程度が一般的)や、保守・管理費(依頼先によっては月額数千円〜数万円)がかかります。「初期費用は安かったのに、月額をよく見たら高かった」というパターンもあるので、初期費用と月額費用をセットで比べるのがおすすめです。

5. スマホでの見え方を確認する

小さな会社のホームページは、見に来る人の半分以上がスマホから、ということも珍しくありません。パソコンではきれいなのにスマホでは崩れている、文字が小さすぎて読めない──というのは意外とよくあります。完成確認のときは、必ず自分のスマホで開いてチェックしましょう。依頼時に「スマホ対応込みですか?」と一言確認しておくのも大事です。

依頼から公開までの流れ

「頼んだらあとは全部おまかせ」と思われがちなのですが、実際には自社で用意するもの(文章のもとになる情報や写真など)があります。全体の流れを知っておくと、スケジュールのイメージがつきやすいと思います。小規模なサイトなら、依頼から公開まで1〜3ヶ月程度が目安です。

依頼から公開までの6ステップ

  1. 相談──「こんなホームページにしたい」をざっくり伝える。参考にしたい他社サイトがあると話が早いです
  2. 目的と内容の整理──目的・ページ構成・誰が更新するかを一緒に固める(ここが一番大事な工程です)
  3. 見積もり・契約──内訳と公開後の月額費用を確認してから契約する
  4. 制作──デザインと中身を作る期間。会社紹介の文章や写真など、自社で用意する部分もここで渡します
  5. 確認・公開──パソコンとスマホの両方で表示を確認し、問題なければ公開
  6. 運用・更新──お知らせの追加や情報の更新を続ける。ここからがホームページの本番です

途中で止まりやすいのは、実はステップ4の「自社で用意する部分」だったりします。会社紹介の文章や商品の写真がなかなか揃わず、制作が数ヶ月止まってしまう──というのはあるあるです。依頼する前に「うちで用意するものは何ですか?」と聞いて、早めに準備を始めておくとスムーズです。

よくある質問

Q作った後の文章や写真の差し替えは自分でできますか?
A作り方によります。管理画面から自分で更新できる仕組み(WordPressやノーコードツールなど)で作ってもらえば、お知らせの追加や写真の差し替えは自社でできるケースが多いです。逆に、更新のたびに制作会社へ依頼が必要な作りになっていることもあるので、契約前に「公開後、どこを自分たちで更新したいか」を伝えて、その形で作ってもらえるか確認しておくと安心です。
Qドメインだけ既に持っているのですが使えますか?
A使えます。名刺やメールアドレスで既に使っているドメイン(ホームページの住所にあたるもの)をそのまま新しいホームページに使うのはよくあるケースです。ただし、そのドメインの管理画面に自社でログインできるか、名義(契約者)が自社になっているかは事前に確認しておきましょう。以前の業者名義のままだと、切り替え作業で連絡がつかず止まってしまう相談を時々いただきます。
Qできるだけ安く作るにはどうすればいいですか?
Aページ数を必要最小限に絞る、文章や写真を自社で用意する、まずはノーコードツールで自作してみる、といった方法があります。特に原稿と写真の用意を自社で引き受けると、見積もりが下がることが多いです。ただし、金額の安さだけで選ぶと「更新できない」「担当と連絡が取れない」といった理由で結局作り直しになることもあるので、公開後に困らないかもあわせて見ておくのがおすすめです。

ホームページのこと、誰に相談すればいいか迷ったら

「うちの場合はどの選択肢が合う?」「この見積もり、妥当?」──そんな段階のご相談から歓迎です。ホームページの作成・改修も含めた総合ITサポートで、現役エンジニアが伴走します。

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